企業の成長には、創業期から成長期、安定期を経て次世代に引き継がれる事業承継期といったステージがあります。そして、その時々で企業が抱えるリスクや経営者の思いも変化していくものです。そこで、成長局面ごとに、企業が抱えるリスクと、その解決策として生命保険をどのように活用できるかを本記事では整理していきます。
▼創業期のリスク
創業したての会社は、売り場を広げたり、新しい人を雇って育てたり、営業のための新しい場所を作るなどで、どんどん成長している時期。加えて新しい取引先がどんどん増える為、この時期は会社の信用を上げていく大事なタイミングでもあります。この時期はお金を新しいビジネスに投資するために、銀行から資金調達をする事から、予備のお金を会社に置いておくのが難しい時期です。さらに、経営者の営業スキルや人脈がとても重要で、もし経営者に何かあったら、会社はもちろん、従業員やその家族にも大きな影響が出てしまいます。その為、創業期の経営者はもし自分に何かあったときに従業員が安心して働けるように、「事業保障対策」を立てることがとても大切です。
▼創業期のリスクの例
経営者が万一いなくなると、売上が落ちる可能性が極めて高いです。この場合でも、家賃や給料は払わなければいけませんし、営業が軌道に乗るまでの固定費のことを考えておく必要があります。もし経営者に何かあったら、取引先からは支払いの期間を短くされたり、借りられる金額の上限を下げられたり、借入金利が上がるなどの影響も心配されます。そのような時のために、経営者に何かあった場合に大きな保障を、できるだけ低コストで準備する方法が定期保険です。10年や20年など、必要な期間をカバーするために使われるものです。保険期間が短いほど保険料を安く抑えられる性質から、多くの保障が必要だけれど、それほど保険料に資金を充てられない創業期には適している保険です。
▼成長期のリスク
創業期は売上を伸ばすことがメインでしたが、会社が大きくなると、経営者一人では全部の仕事を抱えきれなくなるので、採用に力を入れる必要があります。このようなフェーズでは、福利厚生の制度はちゃんと整えておくことが大事になってきます。なぜならば、福利厚生は人が会社を選ぶときにとても重要だからです。例えば、退職金がある会社とない会社があったら、人生の計画を考えると、退職金がある方を選ぶ人が多いですし、もし自分の会社に退職金制度がなかったら、社員が長く働くメリットを感じにくいと考えられます。
▼成長期のリスクの例
例えば、従業員向けの養老保険(福利厚生プラン)は、もし万一あったときには遺族に保険金が、満期になったら会社に満期金が戻ってきます。つまり退職金のための計画的な資金準備ができるわけですね。これを退職金の原資にすることで、急な退職で現金が減るリスクを下げることができます。万一急にお金が必要になったときは、解約返戻金の範囲内で保険会社からお金を借りることもできます。
次回は『企業のフェーズ毎のリスクについて(後半)』にて、「安定期のリスク」「事業承継期のリスク」についてお届けします。
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