こんにちは、株式会社HELLO base 代表の渡邉一史です。
皆様は、法人保険のご提案をされる時に、お客様の財務諸表をお預かりされたことがあるでしょうか?
私が行う研修では、法人保険をご提案する前に大前提として「財務諸表を必ずお預かりしてください」というお話をさせていただいています。
私は経営コンサルタントとして10数社の顧問をしており、決算期には保険の見直しも行います。
その時に担当の保険募集人の方とお話しする機会もあったのですが、そこで驚いたことがあります。
それはその法人の財務諸表を見たことがない方が多いという事実です。
年商や借入、固定費がどれくらいなのか?を把握しないと、法人保険の提案は本来できないはずですので、大変衝撃を受けました。
これは節税保険の弊害だと考えています。
目的を考えない保険のご提案が多発しており、保険をお預かりするだけであれば、財務諸表をもらう必要が当時はなかったのです。
しかしバレンタインショックにより、節税保険の提案もできなくなり、「本質的に保険をご提案できる募集人の方」しか生き残っていけない時代が必ずやってきます。
よくお医者さんの例を挙げさせてもらうのですが、皆様は、お医者さんが何も診断せずに「こういう病気ですよ」と診断して処方箋を出されたらどう思いますか?
法人保険のご提案についても、同様のことが言えるはずです。
企業のことをしっかり把握して、「こういうリスクがあるから、こういう保険はいかがですか?」というご提案をすることがあるべき姿ではないかと思っています。
リスクを把握するために財務諸表は必須です。
もちろん、経営者にヒアリングをすればある程度は分かるかもしれませんが、やはり財務諸表を分析してご提案するということが非常に大切です。
いくらヒアリングしたからといっても、それはあくまでも社長様の自己申告だからです。
病院でもまず自分で症状を伝えますが、自分の解釈が入ってしまうわけですよね。
大切なことは、「事実をしっかりみる」ということです。
どうしてもヒアリングには「解釈」が入ってしまうため、事実を理解するという目的で、財務諸表をお預かりしていただきたいわけです。
次回、『提案になぜ財務諸表が必要か?(後半)』をお届けします。
おたのしみに!